明日、蹴れ。(裏)

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近くて遠い、オレたちの聖地

 古今東西、聖地は遠いものと決まっている。ある教徒はとうもろこしの粉とバター茶を糧に、約1年かけて聖地に辿り着き、またある教徒は、三礼をしながらにじり寄るように、一生かけて聖地を目指すそうだ。

 そんな気の遠くなるような営みをしなくとも、私たちは、飛行機や新幹線のおかげで簡単に聖地に行けるようになった。
 先日、大阪から東京へ飛んだ。飛行機に乗っている時間は1時間5分。とっとと仕事を済ませて、「俺たちの聖地、日立台」を巡礼するのが最大の目的だった。
 その目論見を、羽田空港のエスカレータでYさんに囁いたところ、「賛成の反対なのだ」とニヤリ。バカボンパパ風の返事がツボに入り、テンションはうなぎ昇りだ。しかも、初めて降り立った東京の空港のスケールの大きさに、興奮度も赤丸急上昇。

 「とーちゃん! 東京の空港はデカいなっ!」
 「そうだな! 目ん玉ひんむいて、よぉーく見ておけよ、ヤスッ!」
 「あぁ、とーちゃん! でも、大きすぎて、いっぺんに見れないよ! ……とーちゃん? とーちゃん?!」

 ピーポーピーポー

 「とーちゃん…。一緒に日立台に行こうって約束したのに。すぐ近くまで来たのに…」

 ガチャ

 「お前の父さんは、東京に来るのが夢だったのサ。それを果たしたから、死んだのサ」
 「だ、だれ?」           
                           ――つ・づ・く

 …といった小芝居を演じてしまったほどである。
 百戦錬磨のYさんは、とっさの出来事にも動じず、とーちゃんと謎の男役を務めてくれた。こうして幕を開けた支離滅裂の物語は、ヤスが日立台のピッチに立つまでのサクセスストーリーに無理矢理展開するつもりだ。

 で、案の定といえばそうなのだけど、結局時間がなくて、聖地巡礼は見送りとなった。こんなに近くにきているのに、ヤスのとーちゃんと同様、遠くに感じる日立台。そばにいるのに、遠い存在になった元恋人を見るような寂しさを感じないのは、聖地は未来永劫そこにあるもの、と太古の昔から決まっているからかもしれない。

 残念なことには違いないが、お楽しみは後に取っておこう。そう折り合いをつけた。 そして、聖地は遠い方がいいのかもしれない、と思った。この先、何年も日立台に行くことを夢見、敬虔な信者や修業僧がそうするように、一進一退を繰り返して聖地に近づいていくのも悪くない。少しストイックだが、苦労が多いほど、辿り着いた時の感動は大きいはずだからネ。でも、レイソリスタで何かええもん、買いたかったな。

 そんな心残りを抱きつつ、きらめく都会の夜景を眺めながら家路についた。
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2006-04-21 | レイソル愛(Jリーグ) |  cm : 0  |  tb : 0

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