明日、蹴れ。(裏)

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日本サッカー界に足りないもの

 ある雑誌に、丘の上からフランスの田園地帯を見下ろすように撮影した写真が掲載されていた。見たことがある風景だな、と思っていたら、昨年訪れた甲府の風景にそっくりだった。

 うだるように暑かった7月、山の斜面の果樹園から見た甲府盆地の眺めは、のどかで平和で美しかった。右手に聳えているはずの富士山は、霞みがかかっていたせいで見られなかったことを少し残念に思いつつ、『初恋』という名のもぎたてのスモモを、ガブリ、とやった。幸せだった。その頃は、まさか甲府が因縁の土地になるとは思いもしなかった。

 甲府に入る日は、夕方近くまで浜松にいた。その日はちょうど土用だったので、老舗のうなぎ屋に立ち寄った。うな重でエネルギーを補給しようという趣向だ。
 「うちのうなぎは、そこの生簀で飼ってるんだ。注文聞いてから捌くからウマイよ!」
 自身満々に言う大将が作ったうな重だ。天然だとか、備長炭で焼くとか、そんなウンチクとは無関係に、文句なくうまいのだ。文句あるか。
 それをキレイにいただいて元気をチャージ。夕日を背に、甲府へと向かった。

 甲府への道のりは、高速を降りてからが長い。「↑樹海」の標識を見て、行動を共にしていたドライバーと「ひぇ~、こぇ~」とおののきながら、夜道をひたすら走った。
 夜道といっても、道路沿いにはネオンが輝く店が立ち並んでいるから、暗いわけではない。が、そのすぐ裏には木々が鬱蒼と繁っていて、ネオンの不必要なまでのギラギラした明るさが人を惑わしているように見えたり奇妙だったりして、どの店も狐が人に化けて経営しているのではないかとさえ思った。

 「ラーメン屋でラーメンを食べるつもりが、実はミミズだった!」とか、「おはぎを食べているつもりが泥だんごだった!」とか、そんないたずらが待ち受けているような、異様な雰囲気だった。走りながら思い出したのは、映画『フロム・ダスク・ティル・ドーン』だった。

 旅行中のある家族が、砂漠で一軒の店に立ち寄る。一見すると普通のパブだが、日が暮れると、客も従業員もゾンビに変身して人間を襲う、魔物の巣窟だった。
 物語は、日暮れから明け方まで、殺しても殺しても死んでくれないゾンビと家族が戦う不条理な密室劇。甲府へと続く道路沿いの店には、樹海効果もあったのだろうが、そんな恐怖と異様さが潜んでいた。私たち一行は、早く抜け出したい一心で車を走らせた。

 その恐怖感は、入替戦の予兆だったのかもしれない。今でも、あの二戦を思い出すだけで、心臓がキュッと縮む。
 なのにまた、スカパーのヤツ、嬉しがって放送するらしい(いや、したのか)。「視聴者が選ぶJリーグベストゲーム」の1位、2位に、入替戦が選ばれたのだ。まったく、選ぶ方も選ぶ方だが、放送する方も放送する方だ。もうちょっと気を遣ってくれてもいいんじゃないの、と思う。

 Jリーグは欧州リーグに比べて歴史がない、だの、優秀な選手が少ない、だのと、色んなものが足りないと言われている。でも一番足りないのは、優しさだろう。Jリーグに限らず、日本のサッカー界には優しさが足りないと思う、いや、マジで。

 とはいえ、入替戦ショックもいつの間にか癒え、明日の千葉銀カップがとても楽しみだったりする。正月明けても前向きな気持ちになれず、「今年の抱負を書いてくれー」とアンケートを渡されても「来年がんばる」としか書けなかったことが嘘のよう。
 人の治癒力は想像をはるかに越えるのだなぁ。そう、しみじみと実感した。


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2006-02-19 | レイソル愛(Jリーグ) |  cm : 0  |  tb : 0

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